みなさんは「やる気さえあれば何でもできるのにな」なんて思ったことがありますでしょうか。
僕はほぼ毎日思っていました。
「やる気さえあれば簡単に目標を達成できる」、「やる気が出さえすれば人より高い能力を発揮できる」
「やる気さえあれば」、「やる気さえあれば」と頭の中でずっと唱えていたかもしれません。
ちょっと、今考えると怖い人ですね。
でも当時は何をやってもダメな気がしていたので、「やる気が出ない」ってことに本当に悩んでいたんですよね。
それで少し体の調子が悪くなってしまって、これだと「いつか体や心を本当にぶっ壊してしまうかも」と思うようになりました。
それがきっかけで「やる気」について色々調べるようになったんです。
そして調べていくうちに衝撃的な事実を知ってしまいました。
実は「やる気」なんてものは存在しないらしいのです。わーお。
この事実を知った時はビックリし過ぎて、脳が思考停止していたと思います。
内容に関してはすぐに「なるほど」と思えるようにとても理解しやすかったです。
また「やる気」がないならどうすれば良いのかも示してあって、当時の僕を救ってくれたと言っても過言ではありません。本当に助かりました。
というわけで長く語りましたが、今日はその存在しないとされている「やる気」が一体どのような仕組みになっているのかを説明します。
最後まで読んで頂ければ、きっとあなたも「やる気」の意味を理解し、「やる気」を感じなくとも行動ができるようになっていると思います。
それでは早速いってみましょう。
「やる気」なんて存在しない。
1.やる気の正体とは
これは東京大学の脳科学研究者である池谷裕二先生がおっしゃていたことで、脳科学の世界ではスタンダードな考えになっているそうです。
僕たちが行動を起こす前に感じる「やる気」の正体は、ずばり冒頭でも述べた通り『存在しない』のです。
先生によれば我々がよく口にする「やる気が出ない」などの言葉は「できない人によって作り出された虚構」らしいです。
これを聞いた時にはもう本当に、開いた口が塞がりませんでした。
だって僕、よく口にしてましたから。
ということは、僕は「できない人」だった、ということになりますね。とても悲しい。
ただこれだけではよく理解できないかと思います。
なので詳しく説明すると、人は行動を起こせばエンジンがかかって勝手に体が動き始めるらしいです。
先生はこうも言っていました。
本来「やる気」と言うものは、行動をおこして、気分がノっている時に感じるものなので、行動する前からそれを感じるのはまず不可能である。
つまり、僕たち人類は言葉や知能が発達したおかげで、本来は行動を起こした後に感じるその「やる気」を、行動を起こす前から感じ取れると勘違いしていたのです。
これはもう本当に目から鱗状態でした。
つまり物事に取り組む前に「やる気がない」なんて感じている状態は至って普通の事という訳です。
なぜなら「物事に取り組まないと(行動しないと)やる気は出てこない」のですから。
2.やる気スイッチ
脳にある「側坐核」という場所がいわゆる「やる気スイッチ」を担っていて、一度作業を始めると(行動すると)スイッチが入って、今度はしばらく作業が止められなくなるらしいのです。
そう考えると、皆さんもどこかで経験があるかもしれません。
僕は大学受験時の勉強で隙間時間を利用して、「英単語を10個だけ覚えよう」と単語帳を開いたのですが、結果10個だけだとすぐに終わってしまったので「あと10個やっておくか」となり、合計20個覚えた経験があります。
暗記は苦手だったので、英単語を覚えるという作業は嫌いだったのですが、行動したから「やる気スイッチ」が入って予定していた量よりも多く暗記できたのだなと今更ながら理解しました。
だから冒頭で書いた「やる気さえあれば簡単に目標を達成できる」、「やる気が出さえすれば人より高い能力を発揮できる」なんて考える暇があったら、そんな「やる気」は無いんだから「うだうだ言ってないでさっさとやれ」と言うことですね。
何故なら行動さえすれば「やる気」は出てくるのですから。
脳にスイッチを入れるのは体なのです。
皆さんも「面倒臭いな」とか「やる気が出ないな」と感じた時には何も考えずにすぐさま行動に移してください。
そうすれば後は勝手に体が動いてくれますよ。
脳の面白い性質
1.行動が先にある
また上で述べたこと以外にも、脳は筋肉を使った体の動きによってダマされることが分かりました。
先ほどは「動けばやる気が出て作業が続けられる」といった内容でした。
原理は「行動ファースト」で「動く」→「脳がやる気を出す」と一緒なのですが、面白いのは感情をも操作できるというところです。
つまり、「嬉しいからガッツポーズをする」のではなく、「ガッツポーズするから嬉しくなる」というように、体を動かすことによって感情が出てくるみたいなのです。
もっと言うと「楽しい」から笑うんではなくて、笑うから「楽しい」といった感じでしょうか。
これは面白いですよね。
以前YouTubeで、電車内でひたすら笑う人がいて、その人の笑い声で他の人も笑顔になっていく(笑顔が伝染していく)という動画が流行りました。
これもつまり、「笑っているハッピーな人」をみて笑顔になり(行動)、この笑顔がきっかけで楽しくなって、声を出して笑ってしまった(脳が「楽しい」という感情を出した)。ということです。
私たちはいつだって体の動きファーストで、脳はその動きによって感情を生み出しているのです。
だから悲しいなと感じたり、イライラした気分の時にはニコッと口角を上げて笑顔を作ると自然と前者の感情は薄れて、楽しい気分になれるのです。
これをフェイクスマイルと呼んだりするそうです。
これってかなりチート級の知識だなと感じています。
この知識を得てから僕は空笑顔でも良いので、一日の中で定期的に口角を上げて、意図的にフェイクスマイルを作るようにしています。
おかげで本当になんだか楽しくなってくるんですよね。
「あれ?何で自分笑っているんだろう」ってたまに自分自身で思ったりして、それがまた可笑しくて、今度は空笑顔ではなく、本当に笑ってしまいます。
皆さんも是非一日の中で空笑顔で良いので口角を上げて笑ってみてください。
これは結構効果があると実感しているので、お勧めです。
なんだかここだけを切り取ると「笑顔を作る」ブログ記事みたいになってしまっていますが、今日のテーマは「やる気」は存在しないでした!
まとめ
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
それではざっくりとまとめたいと思います。
- 「やる気」なんてものは本来行動した後に湧き出てくるもの
- 行動する前にやる気を感じるのはまず無理だから「うだうだ言ってないでさっさとやれ!」
- 体の動きを感知して脳は感情を作る
- 悲しい時こそ「口角を上げて笑う」ことで楽しい感情になる
以上です。
また、今回の記事と関連のある別記事を載せておきますので、興味のある方は併せてこちらもお読みください。