PCゲームではPS4やswitchなどの家庭用ゲーム機とは異なり、フレームレートを自分で調整できたりします。
以下が僕が主に楽しんでいるFORTNITEというこれはこれはもう一世を風靡したゲームのフレームレートを調整する設定の画像です。

フレームレート設定画面
大体は使っているモニターのフレームレートとゲーム内のフレームレートを合わせるのが主流なのですが、モニター以上のフレームレートもゲーム内では設定ができるのです。
ここで一つの疑問が生じます。
『モニター以上のフレームレートをゲーム内で設定すると、一体どうなるのか。』
疑問が生じたら解決するべく実証実験するのが理系の男というものです。
僕の予想では「モニター以上のフレームレートをゲーム内で設定しても性能は変わらない(モニターのフレームレートは変わらないので)」
そう考えていたのです。
しかしながら、これが良い意味で裏切る形の実証実験となったので、次章以降で皆様に結果をお伝えしていきたい。自画自賛だが我ながら良い実験だったと思う。
僕が中学生なら夏休みの自由研究で「FPSゲームにおけるフレームレートとインプットラグの関係性」などと実にそれっぽいタイトルを付けて使うだろう。
この記事を読んでいる中学生諸君には、是非この研究の続きをお任せしたい。仮に研究結果が飛躍的に進み、どこぞの研究機関から表彰されることがあった場合にはいの一番に僕の名前を挙げて欲しい。
と冗談はこれくらいにして、次章で実験内容を説明していきます。
目次
実証実験の内容
「実証実験」とか何だか重苦しいワードだが、この言葉を使うと頭が良く見えそうなので使っているだけです。頭が良い人だと思われたい承認欲求が強くて困ったものだ。
なので「実証実験」というワードに何らかのアレルギー反応が生じたら「暇な人が何かやってる」くらいの感覚で自己解釈してほしい。
なにはともあれ、離脱せずに最後まで読むことが大切である。
それでは実験の内容を説明していこう。
FORTNITEではゲーム内フレームレートの設定で60~360、そして無制限といった調節が可能だ。
やることは至極単純で、今回はこのフレームレートを60、144、240、360と変更していき、マウスの左クリックを押してからショットガンの弾が発射されるまでの時間(フレーム)を比べていきたい。
計測方法は、ゲームプレイ中の画面をキャプチャーし、別途用意するマイクで左クリックの音を録音する。
後は次章で説明する世界のAdobeから提供されているPremiere Proを使用して音の波形を確認しながら、左クリックが押されてからショットガンがの弾が発射されるまでの時間をフレーム単位で確認していく。
使用する機器とアプリ
今回もそうなのだが、ほぼ毎回思い付きで行動する悪い癖が僕にはある。
「だから何なのだ」、「そんなの知るか」と揶揄されてしまいそうだが、つまりは言い訳を言いたいのだ。
思い付きで行動するので、専門家が使う「左クリックを押すと光速で反応する誤差の少ない計測器」とかなんだかSEIKOが売ってそうな機械は使いません。というか使えません。
今回使用するのは世界のAdobeのPremiere ProとHYPER-X Quad Cast、I-O DATAの144Hzモニターと、愛用しているG502ワイヤレスマウスだ。
なにはともあれ、背伸びをせずに今ある環境をいかに利用するかが大切だ。
という訳で、多少の誤差がでるかと思うが、目に見える形で結果が帰ってきたらオーライとしよう。
実験開始
実験を始める前に注意点
世界のAdobeから提供されているPremiere Proは高フレームレートに対応していないので、最高でも60FPSでしか動画を分割できない。
なので、この実験での1フレームは60分の1フレームということなるので、あらかじめご了承して頂きたい。
60FPS
ではまずは60FPSから始めていきたい。
右下にある「左クリック」と書かれているところがクリック音を録音した音の波形である。
この波形が現れてからショットガンの弾が発射されるまでの時間をフレーム単位で計測する。

60fpsでの実験
60FPSだと左クリックが入力されてから4フレームでショットガンの弾が発射されていることが画像から確認できる。

60fpsでの実験2
144FPS
続いて144FPSで実験していこう。
60FPSと同じように見ていく。

144fpsでの実験1
ここで早くも違いが出てきた。
60FPSでは4フレームでショットガンの弾が発射されていたが、144FPSでは3フレームで発射されている。

144fpsでの実験2
つまり、60FPSの時と比べて1フレーム分早く動作していることになる。
しかしこれは144Hzモニターを使用しているので予想の範疇である。
これが次に試す240FPS以降でどうなるかが、この実験の見どころだ。
早速やってみよう。
240FPS
同じように左クリックが入力されてからショットガンの弾が発射されるまでの時間をフレーム単位で見ていく。
ここで面白い結果が返ってきた。
60FPSだと4フレーム、144FPSだと3フレームだったのが、240FPSだと2フレームで発射されている。

240fpsでの実験
使っているモニターは先にも説明したが144Hzモニターである。
本来の考えだとモニターのHz以上のフレームレートを設定しても性能が上がることは無いはずである。
しかしこの実験の結果だと、モニターのHz以上のフレームレートをゲーム内で設定すると入力遅延(インプットラグ)が減っていることになる。
では最後に360FPSで実験してみよう。
360FPS
同様に計測をすると、360FPSでは左クリックが押されてから2フレームでショットガンの弾が発射されている。

360fpsでの実験
結果としては240FPSの時と同じだが、世界のAdobeから提供されているPremiere Proが60FPSまでしか対応していないため細かく区切れていないことが問題点としてある。
なので、ここは実験結果の流れからの憶測になるのだが、360FPSが一番入力遅延(インプットラグ)が小さい可能性が高い。
まとめ
実験の結果をまとめるとこうなる
- 60FPSだと左クリックが押されてから4フレームでショットガンの弾が発射
- 144FPSだと3フレーム
- 240FPSと360FPSでは2フレームで発射
- 恐らく360FPSが一番入力遅延(インプットラグ)が小さい可能性が高い
最後に
ここまで読んでくれた方にこれを申し上げると、とんでもない罵詈雑言を浴びせられてしまいそうだが、この実験には動画がある。
なんのこっちゃ分からなかった方にはとりあえず動画を観てもらいたいし、「なにはともあれ離脱せずに最後まで読んで頂きありがとう」と感謝の意を表明したい。
この実験では、『使っているモニターが何であれゲーム内のフレームレートを高く設定すると、入力遅延(インプットラグ)が減り快適にプレイすることができる』ということが結果として出た。
是非皆さんに試してもらいたい。
ただし、ゲーム内フレームレートを上げると電気代が高くなってしまうので、そこらへんは愛する家族との協議が必要になってくると思うが、愛し愛されているのならきっと許してもらえると思う。
また他にもガジェットの記事を書いているので、併せて読んで頂ければとても嬉しい。
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興味が無くとも一度は開いてみることが大切だ。
というわけでまた次回の記事でお会いしましょう。
今回使用した機器
240固定にしていたのですが360にすると、なんか動作の通りが良いように感じて
調べてこの記事に辿り着きました。
今までモニター以上のFPS設定は意味がなく、設定したとしても振れ幅が出てしまい不安定になるというのを信じていました。
まだ1マッチしか試していないのでこれから検証する段階ですが、興味深い実験結果です。
無制限にするとどうなるのでしょうかね。
コメントありがとうございます!
これは個人的な感想ですが、無制限にするとクリエイティブではFPSを360にした時よりも滑らかになっているような感じがしました。
しかしながら、ソロやアリーナでは私のPCのスペックでは無制限にしても360FPS以上出ることがなかったので、体感できる差は感じることができず、検証もできていないのが実情です。
一応、無制限にするとGPUがフルパワーで動いてくれているのでその分だけインプットラグが少なくなっているようです。
ご自身のPCの環境で試して頂ければ幸いです。